台風の名前には命名ルールがあった!
「台風5号」というふうに、台風は番号で認識するものと思いがちですが、実際はルールに基づき、個別に名称がつけられています。140個にもおよぶ名前候補リストを管理するのは、日本も加盟する国際委員会です。今回は、台風の名前にまつわるさまざまな情報をお届けします。
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台風の名前の決め方
台風の名前は、「台風委員会」という国際組織にて決められます。台風委員会とは、北西太平洋および南シナ海周辺の14カ国によって構成される政府間組織で、日本も加盟国として名を連ねます。同委員会は、加盟各国が持ち寄った台風の名前140個をリスト化し、台風の発生順に1番~140番までを当てはめていくというルールを設けています。140番まで消化したら、また1番から順に使用されるという仕組みです。
台風の名前といえば、米国の独自のルールが知られます。米国では、その発生順にAからWまでのアルファベットを頭文字とした名前がつけられます。1シーズンで21個より多く発生した場合には、ギリシャ文字を使います。
2000年に発足した台風委員会の決定により、北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風に関しては、同領域内で用いられる名称をつけることになったのです。ちなみに、その決定によって最初に名付けられた台風第1号は、“ダムレイ”。これは、カンボジアで「象」を意味するのだそうです。2018年6月、日本の伊豆諸島近辺に発生した台風5号は、“マリクシ”という名前がつけられ、これはフィリピンが命名した「速い」という意味の言葉です。
台風の名前の決め方リストの140個とは?
気になるのが、台風の名前140個のリスト。これには一体どのようなものがあるのでしょうか?
傾向として、動物や魚、空想上の生き物、あるいは神様の名称が提案されているようです。中国では、「ハイクイ(イソギンチャク)」「ウーコン(孫悟空)」「イートゥー(民話のうさぎ)」など伝説上の生き物やキャラクターの名前、韓国は「チェービー(つばめ)」「あり(蟻)」「ナーリー(百合)」「チャンミー(ばら)」というふうに、動植物など名前にちなんでいるのが分かります。ある一定の法則にしたがって命名する国もあれば、不規則にさまざまなバリエーションの名前を提案する国もあり、バラエティに富んでいます。
その中で日本はというと、「クジラ」「コンパス」「カンムリ」などの名前を提案しています。日本の場合はすべて星座にちなんだ名前。日本枠10個の名前をピックアップしてみましょう。
- テンビン(天秤座)
- ヤギ(山羊座)
- ウサギ(うさぎ座)
- カジキ(かじき座)
- カンムリ(かんむり座)
- クジラ(くじら座)
- コクマ(コグマ座)
- コンパス(コンパス座)
- トカゲ(とかげ座)
- ハト(はと座)
気象庁HPでは、台風委員会加盟各国が提案した台風の名前リストを公表しています。ほかの国がどんな名前を提案しているか、気象庁HPをご参照ください。
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/typhoon/1-5.html
記録的な台風につけられた名前は殿堂入りしてリストから消える?
基本的に、台風の名前は台風委員会がリスト化した140個から選ばれるというルールです。しかし、例外もあります。記録的な台風、たとえば多くの人命を奪うような壊滅的被害をもたらした台風の名称は、加盟国の要請によって使用できないようにする、というルールがあり、その名前は封印されてしまうのです。
また、ルールでは常に140個の名前候補を維持することになっています。そのため、殿堂入りを果たす名前が出てきたら、それに代わる新たなネーミングが提案されることでしょう。
台風の雨風が強い時は外出は控えましょう!
台風は、家屋などの建物に甚大な被害をもたらし、交通インフラにも大きな影響をおよぼします。そのため、台風発生にともない雨風が強くなる時は、なるべく外出を控えるようにしましょう。外出中に雨風が強くなって身の危険を感じたら、直ちに建物内に避難するようにしてください。
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まとめ
北西太平洋地域および南シナ海で発生する台風は、台風委員会が命名する決まりです。名前の由来は提案国によってさまざまですが、日本の場合は星座にちなんだ名前が提案されています。台風の名称がルール化されたのも、世界各国が力を合わせて自然災害による被害を軽減しようとの目的にほなりません。
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